2010年10月23日放送 有森裕子さん(第1710回)
会場 | 常葉学園(静岡市) |
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講師 | 元マラソン選手 有森裕子 |
講師紹介 | 1966年岡山県生まれ。 |
会場 | 常葉学園(静岡市) |
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講師 | 元マラソン選手 有森裕子 |
講師紹介 | 1966年岡山県生まれ。 |
高校時代から走り始め、
2007年の「東京マラソン」で引退するまで、
25年間走り続けました。
マラソンは、体力と技術が伴わないと無理だと言われますが、
私はどちらも優れていませんでした。
ただ、あきらめないで粘る気持ちだけは、持ち続けていました。
経験から「辛い、もうダメかな」と思った瞬間、足は動かなくなるからです。
強い気持ちを持てたのは、私ひとりの力でなく、
多くの人に支えられ、アドバイスを頂いたからです。
私は、股関節脱臼で産まれ、その影響でO脚です。
走るには不利だと言われていました。しかし、体育の先生は、
「不利だ、短所だと思っていたら、マイナスにしかならない。
克服しようとがんばれば、いずれ、それは武器になる」と言われました。
更に、高校の時に出会った整形外科の先生からは「立派なO脚だな」と言われ、びっくりしました。
「陸上には不利だから辞めたほうがいい」と言われるかもしれないと思っていた私は、
脚を鍛えるトレーニングの仕方も教わり、救われました。
社会人になってから出会ったのが小出監督です。
監督から「走るための身体の素質はない。
しかし、もう一つ大切な気持ちの強さは世界一だ」と言われました。
その気持ちを持ち続け、さらに磨けば、
技術に優れた選手に勝てるかもしれないと励まされ、私の気持ちは前向きになりました。
出会った多くの人から、大切な言葉をいただき、今の私があります。
日本の言葉は豊富でたくさんありますが、その時、どんな言葉を使うか、とても大事だと思います。