2012年4月21日放送 イルカさん(第1784回)
会場 | 沼津第一地区センター(沼津市) |
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講師 | シンガーソングライター イルカ |
講師紹介 | 東京生まれ。 |
会場 | 沼津第一地区センター(沼津市) |
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講師 | シンガーソングライター イルカ |
講師紹介 | 東京生まれ。 |
先の大震災で辛い思いをしている人がたくさんいます。
とても悲しいことですが、その中でも、再発見したこともあります。
それは「何かあったら自分も人の役に立ちたい」という人が多いということです。
そういう気持ちがこれまで眠っていたのではないかと思うのです。
なぜこの日本に生まれたのかと去年は考えさせられました。
もしかしたら日本を選んで生まれたのではないかとも思いました。
日本には積み重ねてきた文化や風土があります。
そうしたものを是非、次代につなげていきたいと思います。
2011年秋には「ふれあい活動」のため、東北を訪ねました。
現地の方に何がしてほしいか聞いてもらったところ、「歌ってほしい」と言われました。
私は「ああ、歌ってもいいんだ」と思い、岩手を手始めに7か所を回りました。
3年前にコンサートで訪れた施設がなくなっていたりして、胸がペシャンコになりましたが、
寒い中「道の駅」などで歌を歌ったり、地元の方に手伝ってもらいながら「芋煮」などもしました。
幼稚園では、大きな画用紙に子どもたちと一緒に絵を描きました。
帰る時は子どもたちがみんな抱きついてきてくれました。
仙台では大きなホールにいっぱい人が集まってくれて、
握手をすると「来てくれてありがとう」と言ってくれました。
あちこちに、家族や友人をなくしたり、故郷に帰れない人たちがいます。
心のよりどころはどこにあるのかと心配になりましたが、
会う人たちは皆、そんな状況でも笑顔で挨拶をしてくれます。
自分一人ではないと思っているからでしょうか。
そして、現実の故郷とは別に、心の故郷があると思います。
最初に行った岩手の人たちの前で、岩手県の遠野に伝わる「笠地蔵」のお話をしました。
みんな知っているお話ですが、年の瀬の雪の夜、
売り物の笠を全部お地蔵さんにあげてしまい帰宅したおじいさんに、
おばあさんは文句も言わず「いいことをしなすったなあ」と褒めるのです。
みんなで分け合う人の心が素晴らしいのです。
孫が小さい頃、よく一緒に寝ましたが、寝る前に「学校でこんなことがいやだった」という孫に、
「それを半分ちょうだい」と言ったら、「本当?じゃ、あげるよ!」と言って、
孫は安心して眠りにつきました。
そんなところから「はんぶんこ」という曲ができました。(曲披露)