2011年5月28日放送 ジョン・ギャスライトさん(第1739回)
会場 | 下田市民文化会館(下田市) |
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講師 | ツリークライミングジャパン代表・中部大学教授 ジョン・ギャスライト |
講師紹介 | 1962年アメリカ生まれ、カナダ育ち。1985年来日。 |
会場 | 下田市民文化会館(下田市) |
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講師 | ツリークライミングジャパン代表・中部大学教授 ジョン・ギャスライト |
講師紹介 | 1962年アメリカ生まれ、カナダ育ち。1985年来日。 |
私はツリークライミングジャパンの代表をしています。
世界中の木を調査、研究していますが、子ども達と木に登り、
森林や自然を愛する心を育てるのも大きな目的です。
高いところから見れば、景色も視点も変わります。
私の木登りのきっかけは、小学校3年生の時でした。
私はいじめられっ子で泣き虫でした。
祖父がこんな時は、木に登るといいと言ったのです。
祖父に助けられながら、高くまでのぼると、
住んでいる町が小さく見え、視界が広がりました。
祖父は「家庭や、学校だけが人生ではない。」と教えてくれました。
そして、友達がほしいと言うと、木の上に小屋を作ろうと言ったのです。
友達がほしければ、追いかけてもダメ、
面白いことをやれば友達も自然に集まると言いました。
小屋が完成すると、祖父の言った通り、何人か男の子達が集まってきました。
中には私を学校でいじめている子もいましたが、皆、小屋からの眺めに感動し、
お互い素直に話ができるようになりました。
木に登って、自然と向き合うと、子ども達も環境のことを考えるようになります。
私は子ども達に「地球は大きな貯金箱」と話しています。
私達が生まれる前から、地球には、海や山、森や川、たくさんの貯金がありました。
でも今は、使いっぱなしです。
使いっぱなしだと、いつか地球は空っぽになってしまいます。
どうしたら貯金できるか、子ども達と考えます。
木は人間と似ています。
森に入ると根が絡み合って立っている木がたくさんあります。
私達人間社会と同じで、一人一人に見えますが、見えない所で、支えあっているのです。