2011年6月11日放送 長谷川泰三さん(第1741回)
会場 | さくら台幼稚園(富士市) |
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講師 | カウンセラー 長谷川泰三 |
講師紹介 | 1966年大阪生まれ。 |
会場 | さくら台幼稚園(富士市) |
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講師 | カウンセラー 長谷川泰三 |
講師紹介 | 1966年大阪生まれ。 |
15歳の時、やんちゃしており、暴走族にも入っていました。
その頃、交通事故に遭いました。
医師から脊髄損傷と言われ、手術をしても神経が切れていて、
一生、車椅子生活になると宣告されました。
そして一年半入院しました。
友人達が見舞いに来て、近況を話してくれますが、
スキーに行った、免許をとったとか、私には出来ないことばかり。
車椅子の私は話にのれず、次第に友人たちも来なくなりました。
絶望です。東尋坊で、死のうと思いました。
自宅は大阪ですので、車椅子で移動すれば、
旅の途中、辛いことがたくさん起こり、死ぬ決心がつくと思ったのです。
ところが、行く先々で、見も知らぬ人々が、
私を助けてくれるのです。駅までの道を尋ねれば、
車椅子を押してくれて、駅まで一緒に行ってくれました。
駅では、今のように、エレベーターやエスカレーターが
ありませんので、駅員さん達が車椅子を担いでくれました。
何かの気配を感じたのか、数人の若い人たちが、
東尋坊に一緒についてきてくれました。
私は岸壁と海を見ながら、どこから飛び降りたらいいのかと
そればかり考えていましたが、
その人たちが「もう帰ろう」というのです。
私が「帰らない」と答えると、
「海はもう見たでしょ。あなたの顔には別のことが書いてある。
そんなあなたを私たちが放っておくと思いますか」と言ってくれたのです。
私はその人たちの胸に抱きついて、思わず大泣きしていました。
東尋坊の電話ボックスには「助けてくれと言いなさい」と書いてあります。
多くの人に助けられながら、恋愛も、仕事も出来るということを教わり、
車椅子でも幸せになれることを知りました。
辛い時には「助けてほしい」と勇気を出して言いましょう。