2010年5月22日放送 黒岩祐治さん(第1688回)
会場 | 静岡市立清水第六中学校 |
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講師 | ジャーナリスト 黒岩祐治 |
講師紹介 | 1954年神戸市生まれ。 |
会場 | 静岡市立清水第六中学校 |
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講師 | ジャーナリスト 黒岩祐治 |
講師紹介 | 1954年神戸市生まれ。 |
29年勤めたフジテレビを退職して、
フリーのジャーナリストになりました。
フジテレビ時代は、報道番組「報道2001」のキャスターを
長く担当し、政治家のメッセージを引き出そうと、
鋭く切り込んでいました。
政治家は、政策を実現し国民に伝えなければならなりません。
ところが、長くしゃべるだけで、何を伝えたいのかわからない人がたくさんいました。
その様な時の私のキーワードは「要するに」です。
政治家は、短い言葉では簡単に伝えられないと言いますが、それではダメだと思います。
短い言葉で語れないメッセージは我々には届きません。
私のジャーナリストとしての原点になった「救急医療キャンペーン」でも、
メッセージの大切さを痛感しました。
東京消防庁のトップと会食した時に、「救急隊の問題に取り組んだらどうか」と言われました。
彼の話は、私に救急隊の知識がなく、よくわかりませんでした。
改めて、消防庁に出向き取材しても
「救急隊の応急処置範囲拡大」という言葉が難しく理解できませんでした。
もしかしたら、「救急車の中で、隊員は治療ができないのか」と聞きました。
相手はビックリして、「さっきからそう言っている」と言うのです。
救急車の中では、心臓マッサージなどはできても、医療行為はできなかったのです。
医療行為ができないという短い言葉に衝撃を受けてから2年。
番組での放送が100回を超えるキャンペーンは、国、行政を動かし、
救急救命士の誕生に結びつき、救急車の中でも治療ができるようになりました。