「怖くて警察にも…」置き配ドロボーの被害者が感じる恐怖 個人情報が知られてしまったが故に 静岡

2024年04月15日(月)

事件・事故地域

置き配のイメージ

「荷物を盗まれたことよりも、個人情報を知られてしまったことに恐怖を感じる」。置き配ドロボーの被害者が自らの体験を話してくれた。物流の2024年問題もあり、置き配の利用は今後も増えると思われるが、盗難被害を防ぐにはどんな対策があるのだろうか。

「怖くて警察にも…」置き配ドロボーの被害者が感じる恐怖 個人情報が知られてしまったが故に 静岡

「怖くて警察にも言えない」

置き配の指定場所と女性

荷物を盗まれた女性:
いつもこの中に宅配物を入れてくれるのですけど、届いてなかったので業者に連絡したら、「この中に置きました」というのがわかる写真を送ってくれた。それで確認したけど届いてなかった

置き配の指定場所

静岡県焼津市に住む女性は玄関の前に荷物を置いてもらう”置き配”を運送業者に依頼した。

しかし、運送業者から「置いた」と連絡を受けた2時間後、帰宅したものの荷物はなかったという。

荷物を盗まれた女性

女性は「人目が付きやすい所を置き場所に設定してしまったのも原因だった」と反省する一方で、「置き配は便利ですけどリスクもあるとわかったので、頻繁に使うのは避けた方がいい」と話す。

そして「荷物を盗まれたことよりも、住所などの個人情報が盗んだ犯人に知られてしまったことを怖いと感じている」とも。

荷物を盗まれた女性

荷物を盗まれた女性:
住所を知られてるのもあって、こちらから(警察に)言って何か他の被害があるのも怖いなと思ったので相談しませんでした。何をされるかもわからないですし、そういうのも怖いなと思って警察にも言えなかったです

家の前に荷物を置いてもらう置き配。荷物が何者かに盗まれる置き配の窃盗が全国的に発生している。

2022年5月には静岡市教育委員会の非常勤職員の男が置き配の荷物を盗もうとしたとして逮捕された。

置き配に関するアンケート(国土交通省)

国土交通省が2022年に行ったアンケート調査によると、「置き配」を利用しない理由として、約3割が「盗難されないか心配」と回答している。

盗難の被害を防ぐためにはどうすればいいのだろうか。

盗難防止へ業者の対策

千代田運送店(島田市)

こちらは島田市の運送業者「千代田運送店」。取り扱う荷物の「置き配」は年々増加している。

再配達を防ぐことでドライバーの負担を軽減できる一方、不安を感じる利用客からは問い合わせが寄せられているそうだ。

配達中の車両

千代田運送店の駒田文夫 社長は「置き配で盗まれる危険性もあるので、こちらも気を付けています」と話す。

対策として「(時間が)合わなければ営業所止めという扱いにしてもらうようお願いしている」と説明してくれた。

不在の場合は営業所止めを勧めているが、置き配の場合でも電話で指定場所を確認し、
盗難被害や利用客とのトラブルを防ぐように努めている。

駒田文夫社長

千代田運送店 駒田文夫 社長:
どうしても出荷人サイドからすると本当に(置いたのか)となる。信頼の問題ですね。ですから「何時何分に電話で承諾」とかを伝票に記載させるように指導している

宅配ボックス設置費用を補助

宅配ボックス

盗難を防ぐ方法の1つが宅配ボックスだ。

藤枝市は市民の不安を解消しようと、2024年度から静岡県内で初めて盗難防止に役立つ宅配ボックスの購入や設置工事費の補助を始める予定だ。

配達中の車両

鍵付きや建物・地面に固定するなど持ち去りができないように対策をとったものが対象で、購入費と設置工事費を補助する。

また、運送業者や警察、新聞店との連携協定を結び、見守りを強化する方針だ。

岩井亮憲 課長

藤枝市交通安全・地域安全課
岩井亮憲 課長:
荷物をただ受け取るだけなのに犯罪にあってしまうというのは、「今度は何を盗まれるんだろう」と思ってしまうかもしれない。そんなことは無いように、注文したものがしっかりと届いて欲しいと思います

配送車両内の荷物

運送業者の負担の軽減となる便利な置き配を安心して利用していくために、宅配ボックスなど対策を講じていく必要がありそうだ。

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