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過去の放送

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2013年8月17日放送 大豆生田啓友さん(第1851回)

会場
さくら台幼稚園(富士市)
講師
玉川大学教授 大豆生田啓友

講師紹介

1965年生まれ。青山学院大学大学院を修了後、
青山学院幼稚園教諭などを経て現職。
専門は乳幼児教育学、保育学、子育て支援。
2男1女の父。子育て本を中心に著書多数。

番組で紹介した本

紹介した本

「火のくつと風のサンダル」
作:ウルズラ・ウェルフェル
訳:関 楠生 絵:久米宏一
(童話館出版)


ポイント第1851回「自分らしい父親であるために」

最近、「イクメン」ブームで多くの父親が子育てに参画するようになりました。
電車に乗っていても、ベビーカーを押したり、
保育園でも送り迎えをしたりするお父さんが増えてきました。

そこで、改めて父親の役割を考えてみます。
私のことを言えば、長男の一人っ子時代が長く、
自分も幼稚園教諭などをしていたので、
それなりに子どもへの関わりはしてきたつもりでしたが、
妻にとってはそうでもなかったようです。
「あなた、言っていることとやっていることが違わない?」などと言われました。
男性の側はしているつもりでも女性の側からはそうでもないケースがあるのです。

2人目の子どもは生まれてすぐ、乳児集中治療室に入ることになりました。
最初の1週間が大切と言うことで、担当の医師が私に言いました。
「あなたは大学の先生ですよね。時間があるでしょう」と。
(実はそうでもなかったのですが・・・)
そして「母乳運びしませんか」と言ったのです。
母親と子どもの病院が離れているので、お乳を運んで飲ませる役割でした。

これが、わたしにとっては思わぬ発見につながりました。
冷凍の母乳をわが子のところに持って行き温めて飲ませてみると、
自分がまるでおっぱいをあげているような錯覚にとらわれたのです。
この経験はとてもありがたいもので、親になったという実感を持つことができました。
そしてここに父親と母親の出発点の違いがあるのかと思いました。

男性だから出来ないと思っていても赤ちゃんの頃から出来ることはたくさんあります。
例えば、体を使った遊びとか、お風呂とか、絵本(特に怖い話はお父さんのほうがいい)とか、
子どもと2人だけでお出かけするとか。
そしてお母さんもお父さんがこうしたことをひとつでも頑張っていたら褒めてあげるといいでしょう。

父親の出番は子どもがもう少し大きくなってからという考えもありますが、
小さい頃から関わりを持っていないと、信頼関係が築かれず、
思春期になってから悩みを相談してはくれないと思います。
お父さん自身のためにも、ゆっくりとした子どもの世界を見ることで、
じっくり生きることの大切さと幸せを実感できるはずです。

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