テレビ寺子屋毎週日曜日 午前6時30分~

トップへ戻る

公開録画会場 随時募集中!

全国の放送予定はこちら

  • お知らせ
  • 寺子屋の歩み
  • 次回の寺子屋
  • 講師紹介
  • 過去の放送
  • 会場募集
  • ご意見・ご感想

次回の放送

次回の放送

2025年2月23日放送 さん(第2420回)

会場
三島市民生涯学習センター(三島市)
講師
 

講師紹介

番組で紹介した本

「心と脳がぐんぐん育つ!わくわくおんどく」 著:藤野良孝(高橋書店)

ポイント第2420回「子どもがぐんぐん伸びる 声の魔法」

「オノマトペ」はフランス語で「擬音語」と「擬態語」を総称した言葉です。擬音語は人や動物の声や自然の音を模写して表したもので「ワンワン」など、擬態語は物事の状態や心情の様子を音に例えて表したもので「ドキドキ」などです。

「大粒の雨が激しい音を立てて強く降っている」と言われたら、頭の中で雨の強さ、量、恐怖心、避難が必要かなどを考え、処理する時間がかかります。では、「雨がザーザー降っている」だったらどうでしょうか。「ザーザー」という言葉を聞いたら、その言葉の中に雨の強さ、勢いや恐怖心が入っています。オノマトペはたった一語で十のことを言い表すことができる、意味の含有率が高い言葉なのです。

これを子育てで使うことによって、以心伝心、情報伝達がしやすくなります。そこで、子育てにおススメのオノマトペの活用方法をお話しします。

まずは、「子どもの言語獲得を早めたい」という時、オノマトペはとても有効です。赤ちゃんが言葉を獲得するまでに「ああ」「うう」と喃語(なんご)を発して声帯や口蓋の使い方を学び、発声の仕方を身につけていきます。オノマトペは極めて喃語に近く、声帯が発達していなくても発話しやすいため、「ブーブー」と言うと、赤ちゃんも「ブーブー」と言ってくれます。「ああうう」以外の言葉をどんどん発声することによって、言語のバリエーションが増えていき、結果として言語を早期獲得できるわけです。

そして、「しつけ」にもぜひ活用してください。「我が子が言うことを聞いてくれない」と、怒りの感情から強く言ってしまい、自己嫌悪に陥る。そんな時はオノマトペを使ってみてください。例えば、「姿勢が悪い。姿勢を良くしなさい」と言うと、子どもは「姿勢が悪い」という言葉に反応する。否定されていると感じ、行動するためのエネルギーを奪われます。ですから、オノマトペに置き換えてほしいのです。「背筋ピンとして!」こう言われると嫌な気持ちにはならず、ちゃんと行動を変えることができます。

さらに、子どもの「習慣化」にも活用できます。「歯磨きをしない」、「遊んだおもちゃを片付けない」などと悩むことも多いと思います。子どもに行動を促し習慣化させる時に大事なのは、最初のアプローチです。最初が「面白くない、嫌い、楽しくない」だと子どもはやりません。そういった時にオノマトペがとっても効きます。「歯磨きは細かく優しく磨いてね」では面白くない。「シュッシュッシュッ、コチョコチョコチョしようね」と教えてほしいのです。

脳神経外科医も、「オノマトペは『好き』『面白い』を生み出しやすく、子どもの気持ちにスイッチを入れる」と言っています。すると子どもは、「もっと理解したい」「やってみたい」という気持ちになります。

オノマトペは子どもの脳に入る言葉、やる気のスイッチを入れる言葉なのです。日々の子育てでオノマトペを上手に使えば、子どもはぐんぐん成長してくれると思います。ぜひ活用してみてください。

ページの先頭へ

ページの先頭へ