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2015年5月 3日放送 アグネス・チャンさん(第1935回)

会場
菊川市文化会館アエル(菊川市)
講師
歌手・教育学博士 アグネス・チャン

講師紹介

香港生まれ。1972年「ひなげしの花」で日本デビュー。
上智大学、トロント大学を経て米国スタンフォード大学へ。
現在、歌手活動のほか、ユニセフアジア親善大使、
日本対がん協会「ほほえみ大使」などとして活躍。


ポイント第1935回「中央アフリカ共和国視察報告」

ユニセフは「2014年は子供たちにとって恐怖と不安の年だった」と言っています。

 沢山の戦争が起きて1500万人の子供たちが巻き込まれたからです。

 私はその1つの国、中央アフリカ共和国を訪ねました。

 中央アフリカ共和国はアフリカ大陸のど真ん中にあり、

周りをほかの国に囲まれ、海に出ることはできない国です。

 首都はバンギ、貧困の国と言われていますが、

南には森林(熱帯雨林)もあって、野生のマウンテンゴリラが生息し、

貧しいながら自給自足が可能です。

 でも、政情は不安定でこれまでにも何度も戦争が起きました。

今回の戦争は2年前に勃発し、

北部の日照りによって自給自足が難しくなり、

その地域に住むイスラム系の人たちが反政府の気持ちを持つようになりました。

そして、セレカという組織を作り、政府軍とは戦わずに、

武器を持たないキリスト系の人々を襲いました。

男性は殺され、女性は犯され、子供は拉致されました。

キリスト系の人たちも黙ってはいません。

アンチバラカという組織で対抗し、同じように相手の民家を襲いました。

そして去年は大統領が追放され、私たちが行ったときは無政府状態でした。

今回の特徴は沢山の子供たちが巻き込まれたことです。

拉致された男の子は兵隊にされて人を殺すことを強いられ、

女の子は、雑用と性的搾取の対象となりました。

ユニセフから見れば許されないことです。

私たちは、反政府軍セレカに、

子供たちだけは返してくれるように頼み、返してくれた子もいました。

バンギのリハビリセンターを訪ねると、そこには100人以上の子供がいました。

家を焼かれて火傷をし、手足を切断せざるを得ない子もいました。

でもその子たちは助かった子たちです。

戦争も次第におさまりつつありますが、

これからどう社会復帰をさせるかが問題です。

避難民の一人のお母さんは言いました。

「娘を奪わないでと頼んだらあるセレカが助けてくれた。

でも、ほかの家では人が殺されたりしていた。

いい人もいたが、もう元には戻れない。一緒に住むなんてできない。」と。

ユニセフは今、学校を作り、

将来2度とその子供たちが戦争を起こさないよう、平和教育を施しています。

中央アフリカは遠く、別世界のように思われるかもれませんが、

世界にはまだ沢山の争いがあり、数百万人の難民がいます。

顔を見れば、皆同じ子供たち、

一人でも多くの子供が救われることを願っています。

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