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過去の放送

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2016年6月 5日放送 にしゃんたさん(第1987回)

会場
雄踏文化センター(浜松市)
講師
羽衣国際大学教授・タレント にしゃんた

講師紹介

1969年スリランカの世界遺産・キャンディ市生まれ。
1987年ボーイスカウトで初来日。翌年、立命館大学に入学。
大学卒業後は大学院に進み、経済学の博士号を取得。
2005年に日本国籍を取得。日本人女性と結婚し一男一女の父。


ポイント第1987回「スリランカの子育て」

今スリランカは人気で、沢山の人が訪れるようになりました。

この国は昔から宝石の島として有名で、

イギリスのダイアナ妃の結婚指輪もスリランカ製でした。

 もう1つ有名なのは紅茶です。先日実家に帰った時、

スリランカの島の真ん中あたりにある、山の近くの紅茶工場で、

目の前に広がるお茶畑を見ながら飲んだ紅茶の味は最高で、

まさに至福というのはこう言うことなのだと思いました。

 スリランカでは朝となく昼となく紅茶を飲む習慣があります。

 ベッドティーというのは、朝です。

私が小さいころ、ベッドでまだうとうとしていると

母親が「起きなさい、学校に遅れますよ」と言って起こしに来たとき、

ベッドの脇にミルクティーを置いてくれました。 

その甘い香りが鼻に抜けて私は目を覚まし、

ミルクティーを一口飲んで覚醒する毎日でした。

 学校に行く前にもう1つやることがあります。

それは、家の中にある仏像に手を合わせること、

そして同時に両親の前にも跪いて手を合わせます。 

自分を産んでくれてありがとう、大切にしてくれてありがとう、

学校に行かせてくれてありがとうという感謝の気持ちを確認する毎日の作業です。 

これを見た日本人たちは皆、必ず感動します。

 跪いて挨拶をした時に母親からお弁当を渡されます。

そのお弁当の特徴はバナナの皮で包んであることです。

母親はニワトリの声で朝早く起きて、かまどに火をくべると、

庭に出てバナナの葉を取りに行きます。

その葉をあぶって柔らかくし、中にご飯とおかずを詰めます。

朝はスリランカも冷え込むので温かいお弁当は湯たんぽの代わりになります。

それを抱えて学校に行きます。

昼になるとバナナの葉の弁当を皆で広げて互いにおかずを分け合います。

そこでわかることは、それぞれの家で弁当の中身が違い、

味つけも違うということ、つまり多様性に気づかせてくれると言うことです。

庭に成るバナナを沢山採ると、近所に配ります。そしてそれは子どもの役割です。

多民族、多宗教、多言語の国であるスリランカにおいて、

バナナが地域社会の関係性を育む役割を果たしていると言ってもいいでしょう。

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