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開催日時
2024年6月13日(木)14時00分~
出席委員
高木正和(委員長) 戸﨑文葉(副委員長) 飯野勝己 上柳正仁 志田倫子
大木 由美子 柏田健次郎 小林裕規
議題
番組名 「58年 その先に ―袴田事件と再審法―」
放送日時 2024年6月2日(日)14時00分~14時55分
制作著作 テレビ静岡
概要
1966年、当時の静岡県清水市でみそ会社の専務一家4人を殺害したなどとして死刑判決が確定した袴田巖さん(88)。事件発生から57年が経った2023年10月、戦後5例目となる死刑事件の再審公判=やり直しの裁判が静岡地方裁判所で始まった。2024年5月22日、弁護側は無罪を主張した一方で検察側は改めて死刑を求刑。判決は9月26日に言い渡される見通しだ。無罪の公算が大きいとされている。しかし無罪となったとしてもそれで終わりではない。
なぜ58年もの年月がかかってしまったのか。事件に関わった裁判官・検察官・警察官・弁護士、それぞれの証言と過去の審理記録から見えてきたのは法の不備だ。
弟の無実を信じ続ける姉・ひで子さん(91)は「弟の体をもとに戻せとは言わない。拘置所にいた48年間を何とかいい方法に利用してもらわなきゃしょうがない」と、「再審法」改正を訴えている。
審議概要
- 長く複雑な裁判の全貌が、訴求力ある映像と丁寧な説明でわかりやすくまとめられていた。
- 感傷的な人間ドキュメントに終始せず、関わった人々の証言を組み合わせた理性的な作りが徹底されていた。
- 事件が問いかけるものを考えられたし、中立の立場で見ることの大切さも感じた。
- 番組後半は再審法改正に焦点があてられ、無実を訴える人の救済にエネルギーを費やさざるを得ない人間的事情もからんで放置されてしまったことがよくわかった。
- インターネットでも配信して、より多くの人に問題提起してもいいのでは。
以上、制作部門にフィードバックし、今後の番組作りの参考とさせていただきます。
次回の番組審議会は2024年7月11日(木)の予定です。
以上
過去の番組審議会概要