2020年1月12日放送 高濱正伸さん(第2161回)
- 会場
- 相良総合センター い~ら(牧之原市)
- 講師
- 花まる学習会代表 高濱正伸
講師紹介
1959年熊本県生まれ。東京大学・同大学大学院卒業。
1993年、思考力などを重視した「花まる学習会」を設立。
その後本格的な学習方法を伝授する「スクールFC」を設立。
子どもの「生き抜く力」を育てることを重視した教育が好評。
番組で紹介した本
「メシが食える大人になる!よのなかルールブック」 監修:高濱正伸(日本図書センター)第2161回「言葉の力」
私は25年以上にわたって多くの子どもを見てきました。
その中で、「伸びる子どもは、他の子と何が違うのだろう?なぜ伸びるのだろう?」
という事を常々考えてきました。
そして、それは「テストがよくできる」といったような簡単な事ではなく、
もっと違うところに大切な何かがあるのではないかと感じたのです。
あと伸びする子どもの特徴を具体的にいくつか挙げてみましょう。
まず、伸びる子どもにはヤル気があるという事です。つまり「意欲」です。
何でもかんでも「これをしなさい!」「あれをしなさい!」と言われて生きている子は、
全て命令で動かされており、自分から「これをやりたい!」という「意欲」がありません。
「意欲」がないと伸びないのは当たり前だと思います。
次に大切だと思う事は「集中力」です。
私は、学力の本質はこれだと思っているくらいです。
今では、意欲も含めて「非認知能力」などとも言われていますが、
何かに没頭する力がある子どもは伸びると思っています。
そして次は「経験」です。
色んな事を「経験」する総量が多ければ多いほど、子どもにとってはいい事だと思います。
例えば、家にたくさんの大人が遊びにくる家庭で育った子どもは、
自然と色々な考え方に触れる事ができると思いますし、
海外で暮らした経験のある子どもは、
色々な角度から物事を見る事ができるようになっていると思います。
また友達関係でも、障がいのある友達と遊んだ経験のある子どもは
「どう対応すれば物事がスムーズに進むか?」などといった事を
実体験として学んでいると思います。
そして、最後に大切なのは「言葉」です。
「意欲」「集中力」「経験」そして「言葉」。
この4つが揃っている子どもは、必ず伸びると私は思っています。
今日は、この「言葉」の持つ力について、掘り下げてお話したいと思います。