最大時速250kmのレーシングカー試乗や公道で自動車レース 富士山麓を“走り”で活性化 静岡

2024年06月16日(日)

地域

レーサー運転尾レーシングカーに試乗体験

富士山の麓に広がる静岡県裾野市で公道を利用した自動車レース「ラリーチャレンジ」が開かれた。ラリーのなかでも初心者が楽しめる大会で、市民の声援を受けながら街を走った。最大時速250kmのレーシングカーの試乗体験もあり、市は“走り”で観光の活性化を狙っている。

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富士を望むコースを人気俳優も絶賛

林道もコースに(裾野市)

巧みなハンドルさばきでコーナーを曲がり、猛スピードで林道を走り抜ける車。

2024年5月12日に静岡県裾野市で開催されたのは、砂利道や公道などをコースに使用するモータースポーツ「ラリー」の中でも特に初心者も楽しめる大会、「ラリーチャレジ」だ。

スタート前のラリー出場車

竹下昇輝 記者:
ラリーチャレンジが今年も裾野市で始まりました。こちらにはスタートを控えた車がずらりと並んでいます

この大会はトヨタ自動車が2001年から毎年全国各地で開催していて、裾野市での開催は2024年で7回目。今大会には全国から85台が出場した。

女性ドライバーのチームも

スタートを前に女性ドライバーは「すぐにコーナーが来るのでコ・ドライバー(助手席のナビゲーター)との息の合わせ方を含めてチャレンジしたい」、コ・ドライバーは「(ドライバーの)息遣いで分かったりするので敏感にとらえられればいいな」と目標を口にする。

会場から望む富士山

専門学校生や女性ドライバーなどさまざまな参加者がいる中で、開会式には俳優の哀川翔さんも姿を見せた。

裾野市は富士山の麓の街で、スタートとゴールのある会場からも富士山が見える。

哀川翔さん

哀川翔さん:
(Q.裾野の大会の印象は?)富士山がすごいよね。会場に近づくとドーンと見えるでしょ。目標はあくまでも完走です、ちゃんと帰ってくる。それがいつもラリーの目標なので頑張って帰ってきます

林道を疾走 勝敗のカギは連携

ラリーチャレンジ出場車

大勢の観客が見守る中、いよいよ迎えたスタートの時。

大会ではコースの中で定められた2つの競技区間の合計タイムが競われ、ドライバーの運転技術と、助手席でコースの情報などを指示するコ・ドライバーとの連携が勝敗のカギを握る。

ラリー参加車の車内

競技区間の1つはコーナーが連続する林道で、コ・ドライバーが次に来るコーナーの方向や直線の距離などを伝える。

コ・ドライバー:
最後までかけぬけて、左も4.5。下って左の4でゴールです。いける、いける。もうちょっと、OK!

ドライバーはコ・ドライバーのアドバイスを聞きながら、集中力を研ぎすませて走り抜けていく。

レーシングカーの試乗体験も

ラリーの観客

会場には大勢の観客が集まり、車のスピードや華麗なコーナリングなどを堪能していた。

観客は「プロじゃない方だけど、皆さん迫力もあるし楽しい」「タイヤのキュルキュルという音やエンジン音もかっこいい」とラリーの魅力を話す。

レーシングカーの試乗体験

間近で迫力ある走りを見られるだけでなく、観戦客に車の魅力を伝えようと、会場には実際にレーシングカーに乗ってプロのドライバーの走りを体験できるコーナーもある。

最大時速250kmのレーシングカーに乗ることができ、プロのドライバーによるキレのあるS字走行や直線での加速を体験していた。

体験した人は「とても早くて楽しかった。すごく横に振られる感じでびっくりした」「やはり速い。G(加速度)がすごく来るので、風も当たって。でも気持ちよくて楽しかった」と楽しんだようだ。

モータースポーツを観光の核に

公道では市民が応援

ラリーチャレンジはスタートした会場を出て公道を一般の車と一緒に走ることも特徴の1つだ。

沿道には様々なデザインの車に旗を振りながら応援する地元の人たちの姿もあった。

観戦した人は「今までこういう車を見たことなかったので、初めてで良い経験でした」と喜ぶ。

トヨタ自動車・新郷和晃執行役員

モータースポーツを観光の核にしたいと考えている裾野市。ラリーチャレンジの主催者も「裾野市での大会は特別だ」と語る。

トヨタ自動車・新郷和晃 執行役員:
富士山に象徴される大自然やコースも本格的で、地元の皆さんに温かく迎えていただいて、準備やおもてなしで(主催者と街が)一緒に大会を作っていることが参加者にも伝わっていると思う

裾野市・村田悠市長

裾野市・村田悠 市長:
タイムを競うだけではなく、多くの参加者が街中を走って裾野の良さを知っていただいて、「また裾野に来たい」「いつかは裾野に住んでみたい」と思っていただければ。またトヨタ自動車のメッカでもあるので、「こういうところでレースのチームを作りたい」と思っていただければ、市としては大会を誘致して大成功だったと思う

建設中のウーブン・シティ(2022年 トヨタ自動車提供)

裾野市ではトヨタ自動車が先進技術の実証都市「Woven city(ウーブン・シティ)」の建設を進めている。場所は東富士工場の跡地だ。

ウーブン・シティはロボットやAIが生活を支援するなど、モノやサービスが情報でつながる実証都市で、2025年頃までに一部のエリアがオープンする見通しだ。まずは高齢者・子育て世代・発明家など360人が居住する予定となっている。

ラリー参加者に声援を送る市民

地域に根差したイベントを目指すラリーチャレンジ。

大手自動車メーカーが力を入れる“未来都市”が立地する利点も生かし、裾野市は今後の盛り上がりに期待を寄せる。

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