【リニア】開業は早くて2034年…2027年断念を表明 静岡市長「沿線自治体には衝撃的な発表」

2024年03月29日(金)

地域暮らし・生活ビジネス(政治・経済)

リニア新幹線についてJR東海は29日、2027年の開業は「実現できる状況にはない」と初めて言及しました。また、「静岡工区の着工の見込みが立っていない今、新たな開業時期も見通せない」との見解を示しています。

JR東海は静岡工区の工期は概ね10年を想定していて、リニア新幹線の開業はどんなに早くても2034年になる見通しです。

リニア「2027年の開業は実現できない」 JR東海が事業計画の中で初めて言及

JR「静岡工区が開業遅れに直結」

JR東海・丹羽俊介 社長(提供:国交省鉄道局)

JR東海・丹羽俊介 社長:
静岡工区以外の工事でも難しい工事があり、一部で工程が厳しくタイトになってきていますが、いまだトンネル掘削工事に着手できていない。静岡工区のようなところはなく、静岡工区が名古屋までの開業の遅れに直結しています。残念ながら2027年の名古屋までの開業は実現できる状況にはなく、新たな開業時期も静岡工区のトンネル掘削工事にいまだ着手の見込みが立たないことから見通すことが出来ないが、引き続き早期の開業を目指して、全力を挙げて取り組んでいきたいと考えている

29日に行われたリニア新幹線に関わる国の第三者委員会で、このように述べたJR東海の丹羽俊介 社長。

西俣ヤード(静岡市葵区)

リニア新幹線の静岡工区をめぐっては、2017年11月に工事契約を締結したものの静岡県が環境や生物への影響を懸念しているため、本体工事はもちろん工事ヤードの整備を含む準備工事なども進んでいません。

このため、JR東海は当初2027年としていた開業目標を2023年12月に修正し、国に認可されました。

ただ、この時に示した開業目標も「2027年以降」と2027年を含む形での表現にとどめていて、JR東海が2027年の開業断念を正式に表明したのは29日が初めてです。

大井川流域の自治体は…

島田市・染谷絹代 市長

こうした中、島田市の染谷市長は「現実的な判断」との所感を口にしました。

島田市・染谷絹代 市長:
(開業目標が)2027年以降だけれど、いつ頃という目途が立たないということを話したという意味では、2027年以降よりも一歩踏み込んだ発言になったと思う

静岡市・難波喬司 市長

また、静岡市の難波市長は…

静岡市・難波喬司 市長:
駅ができるところの沿線自治体には衝撃的な発表だと思うので、それを思うと静岡工区において1日も早く着工できるように、環境影響評価についてJR東海としっかり意見交換していく

静岡県・川勝平太 知事

一方、JR東海に対して常に厳しい目を向けている静岡県の川勝平太 知事は、午後6時現在で取材に応じていません。

リニア新幹線

JR東海によれば、静岡工区の工期は概ね10年を想定していて、リニア新幹線の開業はどんなに早くても2034年になる見通しです。

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