【袴田事件再審】検察「弁護側のDNA鑑定は信用性が乏しい」“犯行着衣”の血痕めぐり 次回で結審

2024年04月24日(水)

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死刑判決が確定した袴田巖さん(88)のやり直しの裁判は4月24日に14回目を迎え、検察側は犯行着衣とされる衣類に残った血痕について「弁護側のDNA鑑定は信用性が乏しい」と主張しました。

14回目を迎えた24日の公判では、袴田さんが犯行当時に着ていたとされる衣類についた血痕のDNA鑑定について、前回に引き続き審理されました。

弁護側の専門家の鑑定では「血痕のDNAが袴田さんのものとも被害者のものとも一致せず、弁護側は衣類のねつ造を裏付けている」と主張しています。

検察側は24日、「袴田さんの衣類には、捜査や過去の裁判の過程で袴田さん以外のDNAが付着する機会が多くあり、弁護側の鑑定の信用性は非常に乏しい」と反論しました。

2023年10月から続くやり直しの裁判は大詰めを迎えていて、次回の5月22日に結審します。

袴田巖さんの姉・ひで子さん:
検察が何を言おうと巖は無実です。勝ったも同然です

弁護団・小川秀世 事務局長:
有罪立証をすることは彼ら(検察)の仕事かもしれないけれど、死刑なんて言っていいのかとそれは強く思っています

次回の公判では、姉のひで子さんが弟の無罪を求めて意見を述べる一方、検察側として事件の被害者遺族が文書で意見陳述を行う予定です。

裁判は夏頃には判決が言い渡される見通しです。

菊地幸夫 弁護士

-釈放から10年経っていますが、やり直しの裁判をどう見ていますか?

菊地幸夫 弁護士:
日本の裁判所の特徴ですが、精密に審査するということですから、こうなったら徹底的に審理してもらいたい。DNAが問題になっていますが、それ以前にかつての死刑を出した裁判(判決)というのは、巌さんの調書が数十通あるのをたった一通以外は採用できない、問題があるのにも関わらず判決を出した。あるいは、凶器も「それで果たして殺せるのか」などいくつもの疑問がある中で出た死刑判決だというのを、今の裁判所にもしっかりとそこを洗い出してもらいたい

袴田さんのやり直しの裁判は5月22日に結審します。

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