シーズン到来!新茶を美味しく淹れるコツ 触れるぐらいの熱さのお湯で“返し”ながら最後の一滴まで

2024年04月25日(木)

地域暮らし・生活ビジネス(政治・経済)

秋山園の茶畑(富士市)

立春から数えて、88日目にあたる八十八夜は毎年5月の初旬にあたります。2024年は5月1日。新茶シーズン到来です。

お茶の葉は、1年に複数回収穫されますが、最初に収穫される「新茶」がもっとも美味しいとされています。甘み・旨み成分であるテアニンが、二番茶以降よりも多く含まれているからだそうです。

また初物のお茶を飲むと、1年間無病息災で過ごせるとの言い伝えもあるようです。
ということで美味しい新茶をもっとおいしく飲むコツを聞いてきました。

シーズン到来!新茶を美味しく淹れるコツ…触れるぐらいの熱さのお湯で“返し”ながら最後の一滴まで 静岡

5月1日は八十八夜。新茶の収穫がピークを迎えています。気になる2024年の新茶の出来はどうなのか?取材してきました。  

2024年・コクのある深みのある新茶に

新茶の収穫作業(秋山園)

富士山のふもとで明治時代からお茶の生産を続けている秋山園。
2024年は例年より少し遅く4月11日から、新茶の摘み取りが始まりました。

秋山園・秋山 勝英 代表茶師:
毎年この時期に思うことだがいつも1年生になったつもり。ワクワクした気持ち。コクのある深みのある味わいの新茶になると思います

秋山園の茶畑(富士市)

秋山園では、安心しておいしいお茶を飲んでもらおうと、農薬は極力使わず、自然と共生した農法で育てています。

気象条件などの影響で、お茶の出来は毎年異なるそうですが、お茶本来の香りと味を大切にした昔ながらの製法にこだわり、その年のお茶が一番おいしく飲めるように製茶しています。

淹れ方で旨み成分の出方に違い

新茶の看板品種・摩利支

こだわりのお茶、淹れてもらいました。

秋山 静子 さん:
旨味をいっぱい含んでいる新茶のうちの看板の品種・摩利支(まりし)を用意しました。お茶を飲んだ時にちょっと旨いな甘いなという成分が、テアニンというアミノ酸成分。これはお茶の淹れ方でお湯に溶けてくるバランスが変わります

「返し」という淹れ方

テアニンはアミノ酸で低い温度でもお湯に溶けだしてくるそうで、60℃くらいの手で触れられるほどの温度で入れるのがおすすめとのことです。

秋山 静子 さん:
こんな感じで開いてきましたので、一煎目淹れてみます。
こうやって少しずつ返しながら淹れる「返し」という淹れ方です。中でお茶の葉がゆらゆらして動くので、成分がよくでます

弦間アナウンサーと秋山静子さん

茶葉が開ききる前に、一煎目を最後の一滴までしぼりきります。

弦間 彩華 アナウンサー:
こうやって淹れていただいた新茶もう特別です。いい香り。うーん深い。でもまろやか。すごく甘味がじわじわっと出てくるような新鮮さがよくわかります、絶品。

どうしてこんなに味わい深いお茶になるのか聞いてみました。

秋山 静子 さん
1年間茶師が愛でて育ててきました。春に向けてすくすく育つようにする茶師の愛情のたまもの。


お茶を飲み分け、使い分け、楽しみ分けて

秋山勝英代表茶師

秋山園・秋山 勝英 代表茶師
飲んだ時の驚きの表情、それがとても楽しみ。ふわっとした感じの顔色が変わるところ。そこがわれわれの最大の良さで魅力であり、やりがいを感じるところ。

日本人は外国から評価されると非常にブームになる。そこに目を付けていて海外への展開も準備し、実際にやり始めています。いろんなお茶があるので飲み分けて、使い分けて、楽しみ分けていただきたい

鎌田さんと小島さん

スタジオに新茶をご用意しました。秋山園の手摘み茶・摩利支(まりし)です。飲んでみてください。
       
ジャーナリスト・鎌田 靖 さん:
お茶に詳しくないのですが、旨みというのはこういうものなのかというのが判りました。このお茶、メッ“チャ”美味しいです

タレント・小島よしお さん:
美味しいです。うま“茶”ッピーです

新茶の美味しい淹れ方

新茶の美味しい淹れ方

新茶の美味しい淹れ方についても教えていただきましたのでお伝えします。
60℃くらいのぬるめのお湯で淹れると旨味、甘味が感じられるそうです。また、旨み成分テアニンは脳がリラックスする効果もあるとのことです。

2024年は新茶シーズンに入る前の時期に雨が多かったのですが、その雨がいい方に作用したということです。秋山園では、香りと味にこだわった昔ながらの製法で製茶しているそうです。

◆茶業界の現状◆

お茶の生産量と輸出額の推移(農林水産省)

新茶シーズンを迎え大忙しの茶業界ですが、様々な問題も抱えています。
一つはお茶の消費量の問題です。日本国内のリーフ茶の消費量は年々減少してきています。そのため、海外へ販路を拡げ輸出額は増加しています。

秋山園では東京などでイベントに参加するなど、地道にファンを増やす努力をしていると同時にイタリアなどヨーロッパ、海外への展開も準備しているそうです。

また、高齢化や後継者不足、燃料費の高騰などの問題もあります。
少しでもお茶の消費拡大につながるようスイーツに使用したり、ティーバッグにしたり
様々な取り組みを進めているようです。

小松アナウンサー

ジャーナリスト・鎌田 靖 さん:
お茶の葉から淹れるということをあまりやらなくなって来ていますね。海外へ展開していくのもいいですが、インバウンドの訪日客にうまくアピールできるといいですね

タレント・小島よしお さん:
ピンチは“茶”ンスに変えて頑張って欲しいです。茶摘みも海外の人には珍しいだろうし、茶畑を盆栽のように刈り込んでインスタ映えさせるとか色々出来そうですよね

八十八夜を前に収穫の最盛期を迎えている新茶についてお伝えしました。

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