【全文】衆院議員辞職の宮澤博行 氏 「欲が出てしまう生活スタイルだった」 女性問題は多忙が要因と分析

2024年04月29日(月)

地域ビジネス(政治・経済)

取材に応じた宮澤博行 氏(4月28日)

自らの女性問題をめぐり衆議院議員を辞職した宮澤博行 氏が4月28日取材に応じ、週刊誌による報道は概ね事実と認めた。その上で今後の政治活動については「全くの白紙」と述べている。

女性問題で衆議院議員を辞職した宮澤博行 氏が地元の会合で謝罪 「欲ですね…欲を抑えきれなかった」

辞職を決断した理由などを自らの口で

防衛大臣政務官や防衛副大臣などを務めた宮澤博行 元衆議院議員は、既婚者の身でありながら都内で20代の女性と同棲していたなどと週刊誌に報じられ、自民党を離党したほか議員を辞職している。

こうした中、宮澤氏は4月28日に地元で開かれた会合に出席するため、辞職後初めて公の場に姿を現し、支援者への謝罪を済ませると報道陣に対して週刊誌の内容は「概ね事実」と認めた。

そして、辞職を決断した理由について、まず緊急事態宣言下での不祥事であったことを挙げ、「過去の事例に照らしても、離党に相当するものだと自分の中で決断した。ただ、私は比例代表の身なので、離党する場合は議席を党に返さなければいけないと考えた」と述べ、さらに自民党・安倍派の裏金事件についても触れて「不記載の資金を不祥事に流用したのではないかという疑念は当然生じるものだと思う。ただ、これは絶対にそんなことはない。しかしながら、そう見られることも世の常だと思うので、『そうではない』ということを、職を辞することで訴えたい」と説明。

また、今回の不祥事に至った背景については「自らの欲を抑えきれなかった」を釈明している。宮澤氏によれば、「欲を抑えるのではなく、欲が出てしまう生活スタイルだったかもしれない。休みを取らずにずっと働き続けており、それがこういう結果になったといま反省している」とのことで、今回を機に「自分を管理して欲が出ないような生活スタイルに改めていく。欲が出ない生活・欲が出ない自分にどう切り替えていくかというのが大事なんだと気づいた」という。

宮澤氏は今後の政治活動や次の衆院選への立候補などについて、いずれも「全くの白紙」と話している。

宮澤氏に対する質疑応答の全文は以下の通り。

支援者からは辛らつな声「人格を疑う」

宮澤博行 氏:
この度の週刊誌で報道された私の不祥事に伴い、先日、衆議院議員を辞職した。これまで支えてくれた支援者の皆さん、地元の有権者の皆さん、そしてすべての国民の皆さんに改めてお詫び申し上げる。誠に申し訳なかった。

ただいま、地元の自民党静岡3区支部の役員会において経緯の説明、そして謝罪をしてきた。私からまずは以上の報告とする。

-具体的にどのような言葉で謝罪をしたか?

宮澤博行 氏:
先週の金曜日(4月19日)に週刊誌の記者から直接の取材を受け、その後、土曜・日曜と考え、それから選挙区内幹事長とも相談し、月曜日に再度、週刊誌記者と話した後、茂木幹事長のところに相談に行った。それで、決断したという経緯を説明した。

そして、参加者の皆さんからは厳しい意見をもらった。「人格を疑う」「謝罪だけでは済まない」そういった厳しいお叱りをもらったところ。

-辞職を決断した一番の要因は?

宮澤博行 氏:
2つある。まずは緊急事態宣言下における不祥事であるということ。過去の事例に照らして見ても、離党に相当するものだと自分の中で決断した。ただ、私は比例代表の身なので、離党する場合は議席を党に返さなければいけないと考えたので辞職という決断をした。

そして、もう1つは、いま不記載の資金が問題になっている中で、不記載の資金を不祥事に流用したのではないかという疑念は当然生じるものだと思う。ただ、これは絶対にそんなことはない。不記載資金は秘書にしっかり渡し、管理していたので、絶対、不記載資金を不祥事に流用したということはない。しかしながら、そう見られることも世の常だと思うので、そうではないということを、職を辞することで訴えたいと思った。以上が大きな点

今後の政治活動は「全くの白紙」

-今後の政治活動は?

宮澤博行 氏:
全くの白紙

-政界引退ではない?

宮澤博行 氏:
全くの白紙

-次期衆院選に立候補する可能性はある?

宮澤博行 氏:
全くの白紙

-この数日間どこにいたのか?

宮澤博行 氏:
東京のアパートにいた。様々な影響を考え、家族への影響もあり、いろいろなお世話になった人への影響もあろうかと思い、蟄居していたところ

家族に対しても会合前に謝罪

-議員辞職について家族にどのように説明したか?

宮澤博行 氏:
「ごめんね」「こういうことになりました」と説明した。他にも案件が実はあり、事務所内の交通事故(2023年12月に当時の秘書が交通事故で逮捕・起訴されている)等もあったので、「もしかしたら辞職するかもしれない」と伝えていたが、こういう報道が出た後、妻も事情を知り、私も電話をし、「申し訳なかった」と言った

-妻の返答は?

宮澤博行 氏:
なじることもなく、取り乱すこともなく、ただ「はい」と。「これからどうするの?」という返事だった

-それに対して宮澤氏は?

宮澤博行 氏:
「申し訳なかった」「ごめんね」と言った。ただ、すごいなと思った、妻の返事が。改めて感謝したし、お詫びの心も改めて持った

-4月28日は衆院補選の投開票日で所属していた自民党も候補者を擁立している

宮澤博行 氏:
説明も何もない。お詫びをするしかない

-5月26日投開票の静岡県知事選への影響は?

宮澤博行 氏:
それは私の口からどうこう言える問題ではない。とにかく辞職という形で責任を取るしかない。私にはその選択しかなかった

-今後、支援者に謝罪する機会を設けるか?

宮澤博行 氏:
機会を設けるかどうかはわからない。しかし、お詫びの電話はこの4日間ずっとかけ続けていたし、これからも直接のお詫びに伺うこともやらなければいけないと考えている

-週刊誌報道が一部で自民党内からのリークではないかとの声もあるが?

宮澤博行 氏:
それは私が言える、答えられる問題ではない。これについては私も自覚のあることであり、それについては私が答えることは出来ない。私の不祥事

週刊誌報道は「概ね事実と私は認識」

-週刊誌報道はどこまでが事実か?

宮澤博行 氏:
一読しただけで、詳細には読んでいない。細かいところは違う部分があるかもしれないが、そこはどうこう言う立場ではないと思うので、概ね事実と私は認識した

-20代女性に対し金銭的援助をして同居していたのは事実か?

宮澤博行 氏:
金銭的援助というのがどういうことなのかはわからないが同居していたのは事実。

-派遣型風俗の利用も事実か?

宮澤博行 氏:
それも事実

-裏金事件で派閥からの指示を明らかにしたが、それについて後悔は?

宮澤博行 氏:
まったく後悔していない。その問題とこの不祥事はやはり別だと私は考えている。別です。いわゆる不記載資金とこの不祥事は別

-報道によれば同棲はすぐ解消したものの出会い系サイトは継続していた

宮澤博行 氏:
同居、ルームシェアに関しては悪いことだと即座に判断した。本当に反省している。いくらこちらに事情があったり、精神的な不安定さがあったにせよ許されないことだと認識している。その後のことについては、先日の会見でも言ったが、欲ですね…欲を抑えきれなかったというか、そこに負けてしまった結果だと思っている。そこのところは反省し続けなければいけない

-防衛副大臣時代に女性問題はなかったのか?

宮澤博行 氏:
まったくない。正直言って派遣型(風俗店の利用)はあった。派遣型はあった。確かあったと思うし、記憶が曖昧だが、あったかもしれないが金銭的なものは一切ない

後ろめたさあるも欲を抑えられず

-自民党県連で言うと吉川赳 議員(不祥事発覚後に離党)も同様の不祥事。後ろめたさはなかったのか?

宮澤博行 氏:
後ろめたい気持ち…『まずいな』という思いはあった。自分のことを言うのは恥ずかしいが、欲を抑えきれなかった

-防衛副大臣時代も派遣型風俗店を利用と発言。国防を預かる立場で、特に不祥事に気を付けるべき期間だと思うが?

宮澤博行 氏:
記憶が曖昧になっているが、思い出せないところはある

-裏金問題に関する暴露後も地元では「宮澤氏を応援したい」という声が一部であったが、今回の件は女性を中心に「許せない」という声が聞かれる

宮澤博行 氏:
そこは本当に申し訳ないと思っている。謝るしかない

-自民党静岡県第3選挙区支部長を外れたのは4月26日付か?

宮澤博行 氏:
日付については申し訳ないが、しっかり記憶していないが外れている

「不祥事を起こした以上は説明を」

-同様の問題を起こした吉川赳 衆議院議員が雲隠れを続ける中、どうして表に出てきたのか?

宮澤博行 氏:
不祥事を起こした以上は説明しなければいけない。特に今回は公職を辞職したわけであり、それは地元の皆さんにも、国民の皆さんにも大きな影響を与えるので、きちんと謝罪し、説明するのは責務だと思っている。本当に不祥事で恥ずかしい限りだが、これは出て来なければいけないとおもった。応援してくれた皆さんには改めてお詫び申し上げる。

というのも、(磐田)市議会議員になる時から応援してくれた人も地元にはおり、その人も含めすべての支援者の皆さん、有権者の皆さん、そして全国の国民の皆さんに改めてお詫び申し上げる。

-今後は欲を抑えられそうか?

宮澤博行 氏:
そこが反省するところで、欲を抑えるのではなく、欲が出てしまう生活スタイルだったかもしれない。休みを取らずにずっと働き続けてきて、それがこういう結果になったといま反省している。ですから、きちんと自分を管理して、欲が出ないような生活スタイルに改めていく。この数日間、蟄居の身の中でいろいろ考える中で、一番の反省点はそこだと思った。

欲を抑えるのは実は難しい。欲が出ない生活を、欲が出ない自分にどう切り替えていくかが大事だと気付いた。本当に申し訳ない

女性問題に裏金は流用していないと主張

-不記載の資金について仮に再調査されたとしても女性への支出がないと言い切れるか?

宮澤博行 氏:
まったくない。それは絶対にない

-改めて調べたとしてもまったくないか?

宮澤博行 氏:
間違いない。もちろん間違いない

-当初、辞職の理由について不祥事が重なったと説明していたが、決め手は女性問題という認識でよいか?

宮澤博行 氏:
今回辞職した理由はこの不祥事(女性問題)。不祥事が重なったと言ったが、やはり不記載資金も不祥事の1つ。そして、地元における(元秘書による)交通事故も不祥事の1つ。様々なことが重なった。重なったのも事実。そこのところは論理的に説明できないが、気持ちとして受け取ってもらえるとありがたい

-地元を裏切る形になったが?

宮澤博行 氏:
本当に地元の皆さんには謝っても謝りきれる問題ではない。その点については重ねて重ねてお詫びを申し上げるところ

-同棲していたとされるマンションの家賃や初期費用が不記載額とほぼ一致する

宮澤博行 氏:
それはまったく違う。それは違う。何度も申し上げるが不記載資金の流用は絶対にない

-実子への説明は?

宮澤博行 氏:
けさした。「お父さん、悪いことをして議員辞めることになったよ。ごめんね」と伝えたところ。

-反応は?

宮澤博行 氏:
「う~ん」という一言。何とも言えない。頭をなでてきた。そして頭を下げてきた

-理解や認識はしていたか?

宮澤博行 氏:
内容が内容なので、あまり詳しく話すのはどうかと思い、「お父さん悪いことをしちゃったよ。ごめんね」と、それだけにした

-「記憶がない」と逃げる政治家が大半。今回、なぜ説明を?

宮澤博行 氏:
記憶にあるものは記憶にあるので、逃げてもしょうがない。やってしまったものはやってしまったことなので。逃げない

-実子への報告は磐田市内の自宅で?

宮澤博行 氏:
そうです

-妻もいる中で?

宮澤博行 氏:
はい

-辞職後、自宅に戻ったのはけさが初めてか?

宮澤博行 氏:
そうです、けさです

-それまでは東京にいたのか?

宮澤博行 氏:
はい

生活スタイルの“まずさ”を強調

-政治活動は白紙とする一方、生活スタイルを改めると話すが、議員はハードであり政界とは距離を置くという考えはないのか?

宮澤博行 氏:
今後のことは白紙。さっきの(話)は蟄居の期間で生活スタイルがまずかったと気づきがあった。今後のことは白紙

-政治家としての未練はあるか?

宮澤博行 氏:
未練…未練という気持ち…未練とは少し違う

-やり残したことや心残りは?

宮澤博行 氏:
やり残したことはいっぱいある。心…心残り…またそれもちょっと違うような気がする

-防衛の分野に今後携わることは?

宮澤博行 氏:
政治の中身、政界については全く白紙。何とも言えない

-引退ではない?

宮澤博行 氏:
今後のことはすべて白紙

-今後は白紙なのにどのように生活を改めるのか?

宮澤博行 氏:
仕事としての“白紙”と生活スタイルを改めるのは別の問題。そこはちょっと理解してもらえると嬉しい

-生活スタイルは具体的などう改めるのか?

宮澤博行 氏:
それ、説明したほうがいいですかね?適切に休みを取るということが出来ていなかった。それはすごく反省

-政治家は休みがないということが問題と感じられたということか?

宮澤博行 氏:
自分自身ではかなり問題だと思った。休みを取っていなかった。実は、疲れたら休むという感じだったので、それがまずかった。定期的に休みをちゃんと取っていれば、自分をもう少しコントロールできたかもしれない。それは自己管理が出来ていなくて、こういった迷惑をかけたということにもつながってくるかなと思っている

ストレス?「そういう解釈できるかも」

-ストレス発散の1つだったということか?

宮澤博行 氏:
ストレートな球ですね、いま。そういう解釈もできるかもしれない。

-元日も磐田市で辻立ちをするなど、足しげく地元には戻っていた。元衆議院議員として今後、辻立ちするような予定は?

宮澤博行 氏:
そこがまず白紙。白紙。政治活動も白紙。ただ、お詫びだけはしていかなければいけないので、そこはちょっと活動といっても多少性質は違うかなと思う

-精神的不安定さを1つの理由に挙げていたが、仕事からくる精神的不安定さなのか、特別な不安定になる原因があったのか?

宮澤博行 氏:
これは自分の責任。自己管理が上手くできていなかったからそういうことになったわけであり、別に他に責任転嫁するわけではない。これは本当に自分が悪い。しっかり、そこのところの自己管理も政治家として、もしくは社会人として重要なところで、それが大きく欠けていた、そこだと思う

静岡県は知事選の投開票まで1カ月

-知事選に関連して(自民党県連が推薦を決定した)大村慎一 氏や城内実 県連会長にお詫び等は?

宮澤博行 氏:
城内県連会長には早い時点で相談し、お詫びした

-週刊誌報道の前にということか?

宮澤博行 氏:
そうですね…月曜日には

-23日?

宮澤博行 氏:
23日か24日

-辞職願を出す前に?

宮澤博行 氏:
確かそこらへん。ただ、近い記憶なのに曖昧になって申し訳ないが、その近くだと思う

-何という言葉で伝えたのか?

宮澤博行 氏:
女性問題で週刊誌報道が出る可能性がある。ついては、これは辞職しなければいけないと考えているという内容だったと記憶している

-知事選に迷惑をかけるという部分について、その時点で何と言ったか?

宮澤博行 氏:
それはお互いのやりとりの中でわかること

宮澤博行 氏:
改めて最後に申し上げます。この度の不祥事、多くの国民の皆さん、有権者の皆さん、支援者の皆さん、そして家族に大変な迷惑をかけた。改めてお詫び申し上げる。そして、誠にありがとうございました

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