母と妻と娘と―あなたが愛した伊豆山―
母と妻と娘と―あなたが愛した伊豆山―
5月29日(日)午後1時30分~2時25分

去年7月、熱海市伊豆山で起きた土石流。母・妻・娘、最愛の人を失い、人生が一変した遺族と支える家族の思いに迫る。あなたが愛した街を再び愛せる日が来るのだろうか。

2021年7月3日、熱海市伊豆山を襲った土石流では27人が死亡し、いまだ1人の行方がわかっていない。遺族や被災者は自然災害ではなく、違法な盛り土と静岡県・熱海市による行政対応の失敗が招いた“人災”と主張している。80人を超える被害者の会は「責任追及」「原因究明」「再発防止」3つの命題を軸に土石流の起点・盛り土が造成された土地の新・旧所有者を殺人罪で刑事告訴、損害賠償を求めた民事訴訟も起こし、裁判が始まっている。


先頭に立つのは土石流で母・陽子さん(77)を亡くした瀬下雄史さん(53)。「同じ悲劇を二度と繰り返さない」という使命感のもとメディアの前に立ち続け、戦い続けてきた。どんな場所でも表情を変えない瀬下さん。一見、強く見えるが、あの日遺体安置所で対面した母親の姿が今もなお頭から離れない。病気を抱えていた父も母のあとを追うようにしてこの世を去った。相次ぐ家族の死を前に人知れず苦しんでいた。


番組では、瀬下さん、最愛の妻を失いながら必死に前を向き生きようとする男性、10年以上前に造成された盛り土の存在をなぜ大半の住民は知らなかったのか、幼い孫を残して逝った娘の死に報いるため、声をあげ続ける女性を通して、遺族・支える家族の思いに迫る。


なぜあなたは命を落とさなければならなかったのか、あなたが愛した街を再び愛せる日が来るのだろうか。


ナレーション:山本圭一郎(青二プロダクション) 

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