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過去の放送

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2013年8月 3日放送 大豆生田啓友さん(第1849回)

会場
さくら台幼稚園(富士市)
講師
玉川大学教授 大豆生田啓友

講師紹介

1965年生まれ。青山学院大学大学院を修了後、
青山学院幼稚園教諭などを経て現職。
専門は乳幼児教育学、保育学、子育て支援。
2男1女の父。子育て本を中心に著書多数。

番組で紹介した本

* 紹介した本
トーマスのもくば
作:小風さち 絵:長新太
福音館書店(現在販売しておりません)


ポイント第1849回「自己肯定感を育む」

自己肯定感とは自分は自分でいいと思う気持ちのことです。

最近よく使われる言葉ですが、
自己肯定感に関する日米の中・高校生を対象にした比較調査があります。
(『中学生・高校生の生活と意識調査報告書』財団法人日本青少年研究所 2008年実施)

それによると、「自分は人並みの能力があると思うか」という問いに対し、
日本は「とてもそう思う」が13%しかいなく、
アメリカは55.6%とかなりの差があります。

また、「自分はダメな人間だと思うか」という問いには、
「まあそう思う」を含めて日本人の56%がダメだと思っているのに対して、
アメリカ人は約15%。
これも大きな差です。

他の先進国との比較でも同じような結果が出ていますが、
このデータに対して、当然だ、日本人は奥ゆかしいからだという意見を言う人もいます。
しかし、最近の研究ではどうも自分に自信を持てない子が増えているといわれています。

では、どうされると自己肯定感を"持てない"子に育つのでしょう?
それは、小さい頃から大人が評価し過ぎることや、
○×で、出来たとか出来ないとかの判断をしてしまうことにも原因があるようです。

そういう風に育てられると、
子どもは何が大事かは大人の側に基準があり、
自分は自分でいいという気持ちが芽生えないのです。

子育てをしているとどうしても、
色々な情報が飛び込んできて、
もっと早くからこうしていればなどと焦ることが多いものです。
ましてや今は少子化で、可愛いわが子の能力の芽を摘んではいけないとばかり、
期待が過剰になってしまうこともあるでしょう。

でも、我々研究者の側から言わせると、焦る必要など全くないのです。

トーマスの木馬という絵本があります。
主人公のトーマスは自己中心的な男の子で、
園で木馬を独り占めして誰にも貸そうとしません。
するとトーマスの顔は馬になってしまいます。
ちょっと焦ったものの、開き直ったトーマスは教室で暴れまくります。
でも逆立ちが出来たり、給食のにんじんをおいしそうに食べたりして皆の人気者です。

ところが、お母さんがなかなか迎えに来ないので、
トーマスは「馬の顔になったからお母さんは来てくれないのか」と心配します。
でも、遅れてやってきたお母さんは
「馬の顔でもトーマスはトーマス」と言ってくれます。

お母さんが認めてくれるところまで読むと、
子どもたちはホッとした表情になります。

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