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過去の放送

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2014年5月 3日放送 鈴木せい子さん(第1886回)

会場
清水小学校(静岡市)
講師
鈴木助産院 院長 鈴木せい子

講師紹介

1947年群馬県生まれ。
助産師としていのちに寄り添い、
千人を超える赤ちゃんを取り上げている。
助産院の業務と平行し、いのちの教育にも積極的に取り組み、
全国各地で「いのちの授業」を行っている。

番組で紹介した本

*番組で紹介した本
「生きてるだけで百点満点」
 著 鈴木せい子(サンマーク出版)


ポイント第1886回「生きてるだけで百点満点」

35年間、たくさんの命との出会いがありました。
今、私がエネルギーを注いでいるのは、色々な所に出向き、
現場からの命のメッセージを伝えることです。

きっかけは、命を粗末にする出来事が毎日のように起きていたからです。
学校に行くと、自信をなくして目の輝きを失ってしまった子を目にすることが多くあります。

先日もある中学校の女の子がいじめにあい、
ストレスから自分の体を切り刻み、
首にひもを巻きつけて気を失ってしまったことを知りました。
心配になって学校に聞いたところ、
学校も両親もその事実を知りませんでした。

また、ある小学校4年生の女の子は、
今までに3度も死にたいと思ったことがあると言いました。
でも、私の話を聞いたあと家に帰り、
お母さんに「私が生まれた時うれしかった?」と聞いたら、
お母さんはしっかり抱きしめてくれ
「とってもうれしかったよ」と言ってくれたそうです。
そしてその子は「もう死にたいなんて思わなくなりました。
今日から本当の自分が始まったような気がします」と話しました。

『生きてるだけで百点満点』は、
私が長年命の現場にいる職業人としてたどり着いたフレーズです。
そこにはたくさんの願いが込められています。
全身の毛穴から脂汗が吹き出るような思いで、
身も心も極限状態で頑張って赤ちゃんを産むお母さん。
それだけに産声を聞いた瞬間はとてもうれしかったでしょう。

でも本当は、一番頑張っていたのはお母さんではなく赤ちゃんなのです。
受精卵になる前からオギャーと生まれるまでの間、
赤ちゃんの身にはとんでもないことが起きています。
それは私たちが想像もできないような、
赤ちゃんにとって生と死を分ける熾烈な戦いです。

針の穴ほどの小さな受精卵だった体がわずか280日の間に
何と2千倍もの大きさになって生まれてくるためには、
大人ならその間ずっと全力で走り続けるくらいのたくさんのエネルギーを使います。

生まれてくる時も苦しいのはお母さんだけではありません。
赤ちゃんは、生まれる直前、子宮が収縮してへその緒が締め付けられて酸素不足になる中、
まさに命がけの頑張りで産道をくぐりぬけてくるのです。
     

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