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過去の放送

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2014年6月28日放送 相田一人さん(第1893回)

会場
沼津市民文化センター
講師
相田みつを美術館館長 相田一人

講師紹介

1955年栃木県生まれ。相田みつをの長男。
東京国際フォーラムにある「相田みつを美術館」館長。
現在、美術館業務の傍ら、
全国各地での講演活動や執筆活動を行っている。


ポイント第1893回「にんげんだもの」

「にんげんだもの」は父にとって初めての本でした。
 父相田みつをは、1924年に栃木県足利市で生まれ、
生涯そこで暮らしました。
若いころから独特の書と詩を書いていましたが、
地元で発表するだけでしたので、見る人は限られていました。

ところが、60歳になり初めてこの本が出て、
多くの人に読んでもらえるようになりました。
父から私に連絡があったので、発売日に、私は都内の書店を回ってみました。

すると、ある書店では店頭の新刊書のコーナーに置いてあり、
うれしく思いました。
次の書店では、詩歌のコーナーにあり、また別の書店では書道のコーナー、
次はエッセーコーナーとそれぞれ違い、
最後に行った書店では宗教書のコーナーにありました。
父は座禅の勉強もしていましたので、それも不思議ではないと思います。

書店でも父の本が何のジャンルに入るのか迷ったようです。
逆に言えば、ジャンル分けが出来ないというのが父の書の魅力なのかもしれません。
この本は最初にこの作品から始まります。

「その時の出逢いが人生を根底から変えることがある よき出逢いを」
人と人との出逢いがまず一番かもしれませんが、
最近息子としては別の見方をしています。
それは父が自分自身に出逢うという意味もあったのではないかということです。
というのも、この本の中には何度も自分という言葉が出てくるからです。
次の作品もそうです。

「一番わかっているようで一番わからぬこの自分」
これは、この本の隠れたテーマではないかとも思っています。
冬心という作品があります。

「樹木は風雪の中に他人に見せたくない自分のあるがままの裸をさらす 
ひとことも弁解しないで」
生前父は、書というものには
それを書いた人間のすべてが出てしまうと言っていました。
知性、教養、さらにそれを書いた時の精神状態などが、
書の一つ一つの線に現れると。
父にとって書は、裸の自分を見せることと同じだったのかもしれません。

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