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過去の放送

過去の放送

2016年8月14日放送 多田千尋さん(第1995回)

会場
清水白百合幼稚園(静岡市)
講師
東京おもちゃ美術館館長 多田千尋

講師紹介

東京都生まれ。2008年東京おもちゃ美術館を創設。
館長を務めるかたわら、有名大学の講師も兼任。
木のおもちゃを子育てに取り入れる「木育」を推進。
全国の姉妹おもちゃ美術館の総合監修を務める。


ポイント第1995回「東京おもちゃ美術館の新たな挑戦」

私が館長を務める東京おもちゃ美術館は

廃校になった東京四ツ谷の小学校の建物を

何とか取り壊さずに残してほしいと言う地元の強い要望を受けて、

私たちが中野から全面移転して出来ました。来年で10周年を迎えます。

12の教室を使ってミュージアムにしましたが、

そのうちの1つ、元理科室を使って赤ちゃん木育広場を作りました。

すべて日本の木を使っていて、部屋の中は木の香りがプンプンしています。

ここはパパやママにも大うけで、赤ちゃんだけでなくパパやママも癒されています。

中にはあまりの心地よさに、部屋の中でぼーっとしてしまい、

ママから袖を引っ張られるまでそこから動かないパパもいます。

おもちゃ美術館は今、外に向かって発信を続けています。

静岡県では、「ふじのくに地球環境史ミュージアム」がオープンしました。

そこにも同じように赤ちゃん木育広場を作って欲しいと依頼され、

ミニおもちゃ美術館(キッズルーム)が完成しました。

自治体だけでなく、企業も提携を持ちかけてきています。

ある大手の住宅デベロッパーが、

新宿に60階建の超高層マンション建設を計画しています。

1000世帯も入るマンションですので1つの街が出来るぐらいの感覚です。

そして、そういった大きなマンションに住む人たちはあまり近所付き合いを好まず、

町内会にも入らないと言うことがままあるので、地元の人たちとの交流を図るために、

マンションの中におもちゃ美術館を作ることになりました。

沖縄からも声がかかりました。

沖縄本島の最北端、人口約4500人の国頭村です。

国頭村には広い樹海があり、ヤンバルクイナという天然記念物の鳥が生息しています。

そして、那覇市にある首里城の改修のたびにこの地から木が運ばれていて、

地元の人たちはそのことを誇りに思っています。

そこで村長が、木を前面に打ち出したものを作りたいと相談に来たのです。

那覇から2時間半もかかるところで一体人が集まるのかという不安もありましたが、

ヤンバルクイナの卵を木で作ってそれをプールのようにしようと考えました。

地元の職人さんたちが徹夜までして、6000個もの球を作ってくれました。

おかげで沢山の子どもたちが訪れるようになりました。

心を動かす演出やストーリーが作られれば、体が動きます。

これからも、おもちゃ美術館がキーワードになり、

町や企業や人を元気づけることが出来ればと考えています。

世界第3位の森林大国である日本で、もっと木を生かし、

職人さんたちの匠も生かしていければと願っています。

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