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過去の放送

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2016年10月16日放送 高濱正伸さん(第2004回)

会場
萩丘小学校(浜松市)
講師
花まる学習会代表 高濱正伸

講師紹介

1959年熊本県生まれ。東京大学・同大学大学院卒業。
1993年、思考力などを重視した「花まる学習会」を設立。
その後本格的な学習方法を伝授する「スクールFC」を設立。
子どもの「生き抜く力」を育てることを重視した教育が好評。

番組で紹介した本

「感性と知能を育てる音楽教育革命」 著者:笹森壮大 監修:高濱正伸 (扶桑社)

ポイント第2004回「家族の危機を乗り越えて」

お母さんの孤独という問題に着目していますが、

今日は家族の中でお父さんが活躍した話を紹介します。

一人きりで閉ざされた中で子育てをし、お父さんとの関係も微妙だというのは、

今平均的なお母さんの姿になっています。

その家庭は3人姉妹でした。お姉ちゃんは優秀で下の子はとても美人。

親戚の家に行っても、妹はすぐに抱きあげられて

お姉ちゃんは「勉強できるんだってね」と褒められ、

真ん中はパスされる。

そんな日常が続いていました。

彼女は手がかからないいい子と言われていたのですが、

そういう子ほど怪しいのです。

彼女の本当の心は、上と下を押しのけてでも母親を独占したいし、

スキンシップを求めていたのです。

こういう子は褒められているうちに

「いい子」を演じてしまっているケースも多いのです。

優秀なお姉ちゃんや

スーパーマンのお父さんは家族にとって迷惑な場合があります。

何かといちいち比較されてしまうからです。

お姉ちゃんが花まるに入って2年後、

その子は1年生になり、お母さんに連れられて来ました。

いやだいやだと言うのを気丈なお母さんは無理やり車から引きずり出して

置いて帰りました。

1学期の間、彼女は何を言っても勉強をやろうとしません。

何を聞いても「私バカだから」と言ってブスッとしていました。

いわゆる問題児です。

ところが、夏休みが明けて再び塾に来た時、

とても明るく「こんにちは!」と言うのです。

私はびっくりしてお母さんに聞くと、「夏休みに主人と話し合いました」とのこと。

お父さんはお母さんの話を聞くと「よし、俺が面倒見てやろう」と言って、

上と下の子二人を四国の実家に遊びに出して、

1週間の休みを取り、すべての時間をその子のため使うことにしました。

名付けて「一人っ子作戦」です。

でも、「あなたがかわいい」などとは言わず、

小さいころからのその子の思い出話を聞かせ、

3人で川の字に寝、3人でディズニーランドへ行き、3人でお風呂に入りました。

彼女は心から自分がかわいがられていることを実感しました。

その証拠に、秋に書いた作文には、他の子がわずか2、3行しか書かないところを、

彼女はその1週間のことをこと細かく原稿用紙11枚に書いたそうです。

「スペースマウンテンに3人で乗りました。パパがこんなことを言いました。

3人で笑いました」という風に。

パパが彼女に何とかして自信をつけさせようとする様子が伝わってきました。

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