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過去の放送

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2020年2月 9日放送 菊地幸夫さん(第2165回)

会場
原地区センター(沼津市)
講師
弁護士 菊地幸夫

講師紹介

中央大学法学部卒業。元司法研修所刑事弁護教官。
テレビでの法律相談やコメンテーターとしても活躍。
各地のトライアスロン大会へ出場するなど、
弁護士業務の傍ら、体力作りにも勤しんでいる。


ポイント第2165回「熟年夫婦の危機」

私が最近、弁護士として相談を受ける内容の中で多いのが、離婚問題です。

それも若い夫婦からではなく、熟年の夫婦からの相談が多いのです。

あくまで私の個人的な感想ですが、熟年離婚は、夫側に原因がある場合が多いと感じます。

私が担当した70代のご夫婦の例を紹介します。

このご夫婦は妻側からの相談依頼でした。

夫から、何かあると「お前が悪いから全てこうなるんだ!」「お前は何も言うな!」と言われ、

起こった悪い事全部を妻の責任にされてしまう、いわゆるモラハラを受けていました。

対等な関係のパートナーとして扱ってもらえないだけでなく、

時には暴力も振るわれたそうです。

いつまでも、自分を一人の人間として扱ってもらえない妻は、

とうとう嫌気がさし、離婚に踏み切りたいと考えました。

そして家を飛び出し、別居を始めました。

私は妻の代理人として、弁護につきました。

弁護士がつけば、夫と妻が直接交渉する事はありません。

何かあれば全て私を通すように夫に伝え、納得されました。

暫くすると、その夫から妻宛ての手紙を預かりました。

万が一、その手紙の中に脅迫めいた文章が書かれたりしていると、

トラブルの原因になるので、妻に渡す前に私が中身を確認しました。

どんな事が書かれていたと思いますか?

おそらく夫は、私が事前に内容を確かめると知っていて手紙を書いたと思いますが、

まず始めに私の悪口が書かれていました。

「あの弁護士は、我々夫婦の仲を壊そうとしているとんでもない奴だ!

早くクビにしてしまえ!」といった内容です。

私の悪口はいくら書いてもらってもいいのですが、次に妻に対する悪口が書かれていました。

「お前は酷い女だ!頭がおかしい!俺を置いて家を出ていくとは何事だ!」

といった罵詈雑言で、これを妻本人が読んだらガックリくるであろう内容でした。

しかし、そんな酷い内容の手紙の途中に「お前無しでは生きて行けない。」と、

妻に助けを求めるかのような文章が一行入っていました。

これが、夫の本音だと思います。

このご夫婦が、最終的にどうなったかは別として、

今日は、熟年夫婦の危機をどう乗り切ればいいか?皆さんにお話したいと思います。

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