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過去の放送

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2021年6月13日放送 樹原涼子さん(第2234回)

会場
テレビ静岡(静岡市)
講師
音楽教育家 樹原涼子

講師紹介

熊本市生まれ。武蔵野音楽大学卒業。
1991年より順次出版されたメソッド「ピアノランド」がベスト&ロングセラーに。
作曲・執筆の傍ら、セミナーやコンサート、音大での特別講義などを通じ、
ピアノ教育界に新しい提案と実践を続けている。


ポイント第2234回「センスの磨き方」

センスというと「持って生まれた才能」と思い浮かべます。

生まれつきとか、育った環境とか、

そうした動かしがたいものと感じてしまう人も多いと思います。

でも決してそうではありません。

センスは考え方や工夫次第でどんどん引き出していくことができるのです。


音楽教育で「センス」は、違いがわかることだと思っています。

音の違いに「興味」を持つことがとても大切です。

ピアノの音はだんだん小さくなって消えていきます。

音の減衰といいますが、これを聞き分けられるようになると音色の違いがわかるようになります。

するといいピアノが選べたり、いい演奏家の音がわかったりするようになります。

これはピアノに限ったことではありません。


例えば空の色。その無限の色を私たちは何気なく見ています。

だけど写真家や画家はその違いを見極めて、その違いを表現します。

朝日や夕日もその時間帯に無限の美しさがあります。

その一瞬を切り取る写真家のセンス、それに私はいつも癒されています。

些細な変化や違いに興味を持つことが大事なのです。


みなさんも好きなものを思い浮かべた時、大人なら車やお化粧の道具、洋服かもしれません。

なぜ様々な種類があるのでしょうか?

ひとつひとつの違いや独自の工夫、色合いや手触り...。

好きなものには興味を持つので自然と詳しくなっていく、そこでセンスが磨かれていくのだと思います。

「私にはセンスがない...」と思うとき、実はセンスがないのではなく、

その何かに対する興味や気持ちがまだ足りないのかもしれません。


では、どうすればセンスを伸ばしていけるのか?やはり興味を持つことです。

子どもたちはゲームやアニメのキャラクターの些細な違いも見逃さずに

名前や特徴の違いを認識しています。このとき質問をしてみるといいと思います。

「言葉にすること」でセンスが伸びてきます。

誰かに説明しようとすることで頭の中がどんどん整理されていくのです。

まず興味を持つ、そして違いがわかって、それを言葉にしていく。

すると良い循環が生まれてきます。

音楽も勉強もスポーツも、どんなものでもこの循環に乗せて欲しいと思います。


子育ても同じです。

子どもひとりひとりの違いを親が興味を持って見ていく、

そうすればその子の良さをさらに引き出していくことができるのではないでしょうか?

そんな風に思っています。

「子育てもセンス」そう思うと楽しい子育てになると思います。

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