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過去の放送

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2021年7月25日放送 大豆生田啓友さん(第2240回)

会場
テレビ静岡(静岡市)
講師
玉川大学教授 大豆生田啓友

講師紹介

1965年生まれ。青山学院大学大学院を修了後、
青山学院幼稚園教諭などを経て現職。
専門は乳幼児教育学、保育学、子育て支援。
2男1女の父。子育て本を中心に著書多数。

番組で紹介した本

「子育てを元気にする絵本 ~ママ・パパ・保育者へ。」
 著:大豆生田啓友(エイデル研究所)

「かおかお どんなかお」
 作・絵:柳原良平(こぐま社)
「もふもふちゃん」
 作:ひらぎみつえ(岩崎書店)
「ぼくはあるいた まっすぐまっすぐ」
 作:マーガレット・ワイズ・ブラウン/文:坪井郁美/絵:林明子(ペンギン社)
「いたずらきかんしゃちゅうちゅう」
 文・絵:バージニア・リー・バートン/訳:むらおかはなこ(福音館書店)

ポイント第2240回「子育てを元気にする絵本」

小さい頃、絵本を読んでもらったことは幸せの記憶として残っていると思います。

その時にはあまりそう思わなくても、

後々になって親にとっても子どもにとっても意味の大きいものだと思います。


『かおかお どんなかお』

いろいろな顔が次から次へと出てくる絵本です。小さな子どもは顔が大好き。

いろいろな顔が出てくるたびに子どもたちの表情も変わっていきます。

というのも赤ちゃんは大好きな人の表情からその人の気持ちを読み取ろうとしています。

これは人類が持つ"共感能力"=困っている人を助けようとする能力と関係があって、

赤ちゃんのうちから人の表情を読み取る訓練をしています。

そして私たちが思っている以上に能力があることもわかっています。

ですから赤ちゃんが大好きなお母さん、お父さんの表情を見ながら

コミュニケーションをとることはとても大事なことです。

コロナ禍になりマスクで表情が見えないいまの状況はとても心配です。

表情を通したコミュニケーションを大切にして欲しいと思います。


『もふもふちゃん』

寝かしつけをするときの毛布を題材にした絵本です。

毛布を使ってウサギをつくったり、

こちょこちょと触れ合ったりしてコミュニケーションを楽しんでいます。

女性の作家さんの体験をもとに描かれているそうです。

寝かしつけはどこの家庭でも大変です。

でも子どもにとってはとても幸せな時間だということをこの絵本は表現しています。

小さな頃、寝る時に親が一緒にいてくれて自分のことを受け止めてくれたり、

まどろむ時間を共有してくれたりしたことは幸せの記憶として残っています。

親もそうです。

子どもが小さかった頃は大変でしたが振り返ると「あっという間」の幸せな記憶です。

親子のコミュニケーションの大切さを教えてくれる絵本です。


『ぼくはあるいた まっすぐまっすぐ』

おばあちゃんの家に向かう男の子がまっすぐ歩いていくという絵本です。

子どもっておもしろいのは、ずっとまっすぐには歩けません。

途中でいろいろなものを見つけて楽しんでしまいます。

驚くようなことも起きたりします。

いまは子どもと遠出はむずかしい状況ですが、

自分が住んでいる街をちょっと歩くだけでも実はいろいろな発見があります。

おうち時間を活かすためにも是非ポリ袋を一枚ポケットに入れて、

春だったら素敵な草花を、秋だったら落ち葉や木の実を子どもと一緒に探してみてください。

近所を回るだけでもとても幸せな時間になると思います。

親になるということは実は子どもから教えてもらっていることも多いのです。


絵本は、子どもと一緒に読んでいると私たちにも元気を与えてくれます。

親子で絵本を読む時間はとても大事です。

子どもがひとりで本を読めるようになっても

小学校3~4年生くらいまでは絵本を読んであげてください。

子どもは絵本に感化されて力を発揮できたり、

読んでくれた人から愛されていると実感できたりするのです。

これはとても大切な時間だと思います。

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