2008年3月15日放送 近藤良平さん(第1576回)
- 会場
- まどか幼稚園(焼津市)
- 講師
- コンドルズ主宰・舞踊家 近藤良平
講師紹介
1968年東京都生まれ。父親の仕事の都合で、幼少期を海外で過ごす。横浜国立大学進学後ダンスに目覚め、96年に学ランのパフォーマンス集団「コンドルズ」を結成。構成・振付・出演等全てに携わっている。また、大学で非常勤講師として教壇に立つ傍ら、ワークショップにも力を注ぎ、未来のダンサー達への指導にも余念が無い。
第1576回「ダンスが人をむすぶ」
僕は、幼少期を南米で過ごしました。子どもですから生活範囲は狭く、遊びと言えば近所でサッカーをするくらいでした。ですから、ダンスを始めたのは大学進学後で、それまでは全く経験していなかったのです。
女性だと、高校までに体育で創作ダンスを経験すると思いますが、男性ですから、経験があるのはフォークダンスくらいのものでした。
大学は教育学部に進学しました。卒業後は教師になるのだと漠然と考えていましたが、それにしては自分が未熟であると感じ、大学3年時に海外へ放浪の旅に出ました。日本の若者と違い、貧しいながらも誰かのために生きるという目標を持つ若者を目の前に、自分の無力さを痛感しました。そして、日本に帰った僕は、何にも頼らず体一つで表現する仕事がしたいと思い、ダンスを始めました。
ダンスと言っても色々なジャンルがありますが、僕は表現・創作することが好きだったので、舞台の道に進みました。エアロビクスのように、鏡に向かって自分一人の世界で踊るのは好きではありません。誰かと一緒に踊ると体が楽ですし、何より「触れる」ということで心が開きます。これは、ダンスがきかっけとなり、人とつながる瞬間です。
最近では、「体の気付き」という自分の体を知り心を開くということに主眼を置いたプログラムが小学校等で導入されるようになりました。ぜひ、ダンスをコミュニケーションツールとして活用してみてください。