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過去の放送

過去の放送

2017年4月16日放送 長倉洋海さん(第2029回)

会場
広見小学校(富士市)
講師
フォト・ジャーナリスト 長倉洋海

講師紹介

1952年北海道生まれ。
通信社勤務を経てフリーの写真家となる。
以降、世界の紛争地を精力的に取材。
2011年9月から12月にかけ、福島、岩手、宮城で取材、撮影した
「だけど、くじけない―子どもたちからの元気便」(NHK出版)を出版。

番組で紹介した本

世界は広く美しい 地球をつなぐ色(全6巻)  写真・文 長倉洋海(新日本出版社)

ポイント第2029回「地球をつなぐ色」

今までに世界64か国を回ってきました。

と言っても見たところは限られています。

それでもその場所にしばらく滞在することで

新しい出会いや新しい風景を発見することが出来ます。

たとえば夕日の色や、肌の色、服の色、

空や大地の色は皆それぞれ違います。

国家とか人の作ったものでなくそれらを取っ払って、

地球という1つの"玉"の中にどんなものがあるのかという観点で

6つの色に分けて写真集を作りました。

赤道直下の、30ほどの島が首飾りのような形で連なる

環礁の内海で撮った夕日の写真は、

今にもドクドクと脈を打つ音が聞こえるような錯覚を覚えます。赤

は生命力を表していると思います。

シルクロードの中国、アフガニスタン、パキスタンに連なる町

タシュクルガンで撮った写真は、結婚式で歌っている人たちです。

そして皆赤い服を着ています。

シルクロードの人はなぜか赤が好きです。

それは、生命力あふれる赤を身に着けることよって、

鮮やかに生きることが出来、

赤が自分を鼓舞してくれるという思いに駆られるからでしょうか。

アマゾンのシャバンチ族は体を真っ赤に塗って丸太運び競争をします。

この伝統行事は、ウルクンという木の実から出る赤い液体を体中に塗ることで、

美しさを演出し、虫よけをし、悪霊が入り込むのを防ぎます。

青は空の色です。サマルカンドという中央アジアの町では

新年の踊りの練習をする少女に出会いました。

空に向かって造花を掲げています。

青は空であり海の色でもあります。

海から来たと言われる我々生命体は、海の青さを見るとき、

心が穏やかになり、空の青は、

自分を遠いところへ運んでくれるような気持ちになります。

トルコに旅をしたときある女性から「私とあなたは兄弟よ」と

言われたことがあります。

トルコはモンゴルの北の方から遊牧民として流れて来たと言われます。

そして遊牧民は天(空)を信仰していたと言うことです。

イスラムのモスクの青いタイルや器の色も空の象徴としての青が基調です。

人は1つの色で物事を見てしまいがちですが、

様々な色で見ることも大切ではないでしょうか。

自分の色を探しながら旅をしているのかも知れません。

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